財政難、人口減に直面する地域にとって、新規資金の導入、災害リスクのコントロール、環境保全、不稼働資産の活用等が喫緊の課題なのですが、これらは金融技術が有効に働く分野です。県や市の制度融資、ご当地ファンド、証券化、災害債券、天候デリバティブ、森林ファンド等はすでに実用化され効果をあげていますが、これらをさらに発展させるには、専門人材の著しい欠如が大きな障害になっています。
そのため、ファイナンス理論に強みを持つ関西学院大学と地域経営を特徴とする香川大学の連携によって、地域金融の専門家育成プログラムを開発することにしました。行政や産業界、地域金融機関と連携して進めていきます。
期間の前半は、地域マネジメントを支える金融機能の洗い出し、後半では、先進事例や金融商品の開発動向を参考にしながら、ケースを中心にした教材開発を行いますが、金融技術の開発・利用を疑似体験できる金融シュミレーションルームの設置も予定しています。そして、これらの成果物は授業のほか、産官学の対話の場として活用します。
国公私立の大学が行う、産業界、学協会、職能団体及び地方公共団体等との連携に基づいた教育方法等の充実に資する先導的な取組について、国公私を通じた競争的な環境の中で重点的に支援することにより、高等教育機関における高度専門職業人養成等の一層の強化を図ることを目的としています。