当コースは、厚生労働省「専門実践教育訓練給付金」認定事業、および文部科学省「職業実践力育成プログラム」(BP)認定事業です。

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授業スケジュール

授業風景から クリティカルシンキング 経営戦略研究科 教授 佐藤 善信

クリティカルシンキング(=批判思考)は、ラテラルシンキング(=水平思考)及びロジカルシンキング(=垂直思考)とともに思考方法の重要な一翼を占めている。その中でも特に、クリティカルシンキングは米国のビジネススクール(BS)で定番中の定番となっている科目である。日本のビジネススクールではロジカルシンキングが中心になっているが、後に明らかになると思うが、クリティカルシンキングの授業が日本では必要だと考えられる。これら3つの思考法はどのような関係になっているのだろうか。ラテラルシンキングは発散型の思考方法の典型例であり、例えば、ブレインストーミングのような多くの斬新なアイディアを考える思考方法である。これに対して、ロジカルシンキングは典型的な収斂型の思考方法であり、例えば、1つのアイディアの実施計画を文字通り論理的(ロジカル)に「垂直」的に深掘りしてゆく思考である。それでは、クリティカルシンキングとは何であろうか。それは多くのアイディアを比較評価して、最も良いと考えられるアイディアを選択するための思考方法である。良く、「日本人は好き嫌いでものごとを選択するが、その前にどのような基準に照らして好きなのかどうかを考える必要がある」(トリンプインターナショナルの元日本社長の吉越氏)と批判される。この「どのような基準に照らして、どのように評価するのか」を考えるのがクリティカルシンキングの特徴である。

この授業ではクリティカルシンキングの内容を演習&ディスカッション方式で進めていった。授業の内容は論理の組み立て(主張の基礎になる根拠、そして根拠と主張とを矛盾なく結びつける論拠を示したツゥールミン・モデルや効果的なビジネス文書の構造など)を考えながら、いくつかのエッセイの論理の「破たん部分」を発見してもらったり、ある「事実」からどのような仮説を導き出すことができるのかを、ケースメソッド授業で行った。ケースメソッドは米国のBSで重視されている授業方式である。ケースとはある人物や企業の問題状況を説明している資料であるが、そのケースを受講者に事前に配布し、そのケースをケースの課題にしたがって分析してきてもらい、授業当日はその課題についてディスカッションを行ってゆく授業スタイルである。普段このような思考方法を意識的には行っていない受講者は多いに戸惑ったことが分かる。皆さん、発言を求められると自信なげに応えておられたり、私の側から解説をしても「まだ、頭がもやもやとしています」といったコメントが返ってきたりした。しかし、それだからこそ、この科目の成果は大きいと考えられる。実際に、初回の授業(入校式直後の授業です)と比べ、最終回の4回目の授業では、事前レポートも「意識的に」クリティカルに(かつロジカルに)思考した結果が随所に見られるようになった。また、提出が義務付けられている最終の「振り返りレポート」でも、「今までの感覚的な論理の組み立てや事実や情報の無批判的な受容、あるいは前提や仮定を不変の初期条件と考えていた思考方法を反省しています。今後はこのクリティカルシンキングで学習したいくつかの理論的フレームワークを仕事に活用してゆきたいと思っています」という声が多く聞かれた。

是非、皆様も受講してみてください。これまでとは違う世界が見えてきますよ!

授業風景から 組織マネジメントII -リーダーシップを身につける- 経営戦略研究科 准教授 大内 章子

組織マネジメントI、II、IIIは女性リーダー育成コースの根幹となる科目です。「組織マネジメントII-リーダーシップを身につける-」では、「組織マネジメントI-キャリアと働き方を考える-」をベースにして、チームビルディングで求められる人間関係構築力、リーダーシップを身につけていただき、「組織マネジメントIII-問題解決・意思決定力を高める-」に橋渡しをしていきます。リーダーシップを身につけるには、自分がリーダーシップを直接経験したり、すごいと思えるリーダーと一緒に仕事をする中でリーダーの言動を観察したりすることが最も近道と考えられています。しかし、会社などでは男性の方が女性よりリーダーになるチャンスが多く、また職位が高い上司の下で仕事することにも恵まれている一方で、これまで多くの女性はそうした経験が多くありませんでした。そんな女性でも、実は、リーダーという公の立場になくてもリーダーシップを発揮したり観察したりする場面があるものです。そうした過去・現在の経験を振り返りながら内省をし、理論で肉付けしながら自分にとってのリーダーシップのあり方を表現し、実践していけばリーダーシップを身につけることができます。

この授業には3つの特徴があります。一つ目は、エクササイズによって自分のことや周りの上司・同僚・部下との関わりを振り返り、講義によってリーダーシップの理論を交えながら、グループワークにより深く話し合うことです。グループワークの最後には、模造紙にまとめて全員の前で話し合いの成果を発表していただきます。グループでの真剣な、時に笑顔も混じる話し合いは、自身の内省に彩りを加えてくれます。二つ目は、ビジネススクールで行われるケースメソッド授業です。受講生には実際のリーダーのケースを予め配布して、授業当日までに「○○開発の成功に大きな功績を果たしたリーダーA氏の行動をリーダーシップの観点から分析しなさい」、「X社長が行った組織変革をどのように評価するか」といった設問に対する回答を考えてきてもらいます。講義で紹介した理論や各自の経験を基にして考えてきた回答を持ち寄って、授業ではグループやクラスでディスカッションをしていきます。三つ目はゲスト講師招聘です。ゲスト講師にはリーダーシップを発揮してきた仕事経験をティップスとともにお話しいただきます。そのお話を基に、受講生がゲスト講師のリーダーシップを分析します。またゲストと受講生の間で議論が交わされます。そのテーマとしては、例えば「組織変革に際して、どのように人を巻き込んでいるのか?」、「年上の部下に対してどうリーダーシップを発揮するのか?」など、受講者が実務で疑問に思っていることが挙がります。

こうして、過去の経験、新しい知識や理論、現場の実務の点と点が結ばれて線に、線と線が結ばれて面になり、そして面と面が合わさって立体になるように、各自のリーダーシップが築かれていきます。この後、現場で日々実践していけば自信を持ってリーダーシップを発揮できる日が来るでしょう。リーダーシップは生まれつき持っているものではなく、自ら身に付けていくものです。一人でも多くの女性がリーダーシップを発揮して、活力ある組織、社会を作っていってくれることを願っています。

授業風景から アクションラーニング 株式会社ヒューマンラボ取締役 船越 伴子

アクションラーニングとは、文字通り「アクション=行動」しながら「ラーニング=学習」をすることです。仕事や職場のなかで起こる問題をチームで検討し、その解決策を立案して実践する過程のなかで、組織、チーム、個人の力を育成していく、チーム学習と問題解決の手法です。具体的には、半年をかけ授業(4回の集まり)とフィールドワーク(職場活動)を展開します。まずはチームとして取り組む共通テーマを掲げ、仕事や職場の問題解決に取り組みます。そのプロセスをチームで互いにサポートしあい、進捗を確認しながらより望ましい方向に行動修正し問題解決を促進させていくというものです。そして、この学習プロセスのなかでリーダーとして必要な問題解決能力、意思決定力、支援型リーダーシップ力、チームビルディング力などの能力が磨かれます。つまり、これまでの授業で得た様々な経営知識や理論を行動に結びつけ、成果を高めることで、まさしく名実ともにリーダーとなっていくことを目的に、この授業が取り入れられているのです。

実際に、チームメンバーは会社が違う、組織が違う、職種も違う、仕事も違うというなかでチーム活動を進めていきます。当然、考え方やこれまでのやり方の違いから意見のぶつかり合いもあり得ます。互いを理解しあい、認め合うことに相当な時間と努力が必要となります。仕事、家庭やプライベート、授業に加え、こうした時間を作るわけですから物理的にも精神的にもかなり大変です。しかしながら、チームメンバーとの繰り返しのダイアローグや、それに基づいた行動から見えてくる小さな成果に、チームの共有・共感が生まれ、多角的視点や新たな考えへの気づきや学びが見い出され、言わばダイバーシティ・マネジメント力を鍛えることにもつながっているのです。実際、何度も話し合うなかで、「これまで考えたこともない点を質問されてハッとした」「営業はそういう視点で捉えることを初めて知った」「これまでは職場でも部下たちに自分の考えを押しつけてきたように思う。部下の考えを引き出すことで部下も自信が出てきたようだ」など、“違いや多様性”を活かすことが組織活性化につなげられることを経験から実感しているようです。

チームテーマとしては、「周りを巻き込む」「ビジョンを浸透させる」「職場のコミュニケーションをもっと活性化する」など各チームで決定し、掲げて取り組みます。そのなかで、役員や上司を動かした人、部下育成に努めた人、個々バラバラの職場をチームとして機能させた人など、さまざまな成果があがりました。最終回の授業では活動の成果を発表いただきますが、その発表も理論やフレームワークに基づいて分析されたものであり、また堂々と自信に満ち溢れており、リーダーとしての成長を互いに確認しあうものになりました。知識の習得だけでもなく、スキルを身につけるだけの学習でもなく、判断基準となる理論と実務スキルが結びつき、自分のなかで確立されていく授業であり、このハッピーキャリアプログラムならではの授業と言えるでしょう。

通学イメージ

※実際の実施日・曜日はスケジュールでご覧になれます。