関西学院大学 経営戦略研究科 Institute of Business and Accounting, Professional Graduate School, Kwansei Gakuin University
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メッセージ 研究科長のご挨拶
経営を取り巻く環境
石原俊彦 経営戦略研究科長・教授 会計大学院協会副理事長 公認会計士
甲斐 良隆
経営戦略研究科長・教授
 
先進国に陰りが見える中、新興国経済の勃興が顕著です。生産拠点だけでなく市場が世界に広がりグローバルな視点で経営することが求められています。国際会計基準への収斂やTPP等の経済連携協定締結の動きも強まってきました。一方、国内に目を転じると、バブル崩壊後の20年に及ぶ低迷ですっかり自信をなくした社会を目のあたりにします。この閉そく感を打破しようと新しい社会モデル、ビジネスモデルの模索が続いていますが、まだ出口は見つかっていません。明治維新、戦後復興に続く三度目の奇跡を起こせるのでしょうか。鍵はこれまでの2回がそうであったように、人材の育成と活用です。変化の時代は成長機会の時代でもあります。雇用情勢が改善しない一方、社会や企業には成長のチャンスを生かし組織の変革、事業を進める人材が不足しています。
関西学院大学専門職大学院経営戦略研究科

経営プロフェッショナルに対するニーズが強まってきた2005年に当研究科は設立されました。経営戦略専攻(ビジネススクール)と会計専門職専攻(アカウンティングスクール)から構成されており、ビジネススクールには社会人を対象にした企業経営戦略コースと英語のみで授業を行う国際経営コースがあり、アカウンティングスクールには公認会計士を始めとした職業会計人を目指す企業会計コースと公会計、行政経営について学べる自治体会計コースがあります。これらの多様性と相乗的効果を活用し、経営と会計の専門家、国際的な視野とトップレベルのスキルを有した経営者の養成を目指しています。また、2008年には博士課程後期課程先端マネジメント専攻を併設しました。ここではビジネスの先端領域を研究開発の対象にするといった、これまでになかった研究者の育成を目標に掲げています。今後、この中から時代を開く先端研究者が続々と登場してくることでしょう。

経営者の条件

経営の技術は各部門の延長上に存在しません。経営者には各部門、業務担当者では見ることができないものを発見、対処することが要求されます。例えば、「部分にとらわれず全体最適を実現する」「組織間の囚人のジレンマや合成の誤謬を発見する」能力です。2010年は3D元年でした。映画やテレビで見ますと、確かに2Dと3Dでは物の見え方に歴然とした差があります。経営の3次元といえば、技術、市場、資金でしょうか。それぞれの知識に加え、組み合わせて経営環境を立体的に捉える方法論を獲得することで正しい戦略を選択できるようになります。ところで、この方法論はオンザジョブ、つまり勤務年数を重ねていけば自然に身につくものではありません。意思決定の要素は複雑多岐にわたるため、経営の技術として別途体系的に学ぶ必要があります。当研究科はビジネス、アカウンティング、国際コースが一体運営され、教員、カリキュラムが豊富な上、横断的に受講することも可能となっています。それゆえ特定分野を深く学ぶだけでなく、受講者のニーズに沿って総合力を身につけられるような工夫が随所になされています。経営全般が分かるスペシャリスト、専門分野を持つジェネラリスト、いわばT型、π型の人材を育成するシステムを意図したものです。3D眼鏡を手に入れ新しい世界を発見してください。

当研究科の特徴

「Mastery for Service」は関西学院の理念であり、当研究科では企業倫理や会計倫理が必須科目になっています。企業は社会的存在であり企業を通じて人は社会貢献ができますが、そのためには常に社会と繋がっていることを意識することが重要だからです。授業では地域や国際社会に寄与するといった視点も強調されます。また、経営の成否には関係者全員のチームワークが大きな役割を果たします。チームワークを向上させる基本は個々人の発信、受信能力であるので、多くの科目にはプレゼンテーション、グループ演習が組み込まれています。職種、年齢、役職等の違いを超えていかに緊密な協力を実現するかのヒントが得られることでしょう。ところで、社会での応用を期待される専門職大学院では理論と実務のバランスが重要です。そのため、経営や監査の第一線で豊富な経験を積んだ多数の教員が教育を担っています。ビジネスのシーンをイメージしながら、事例、専門理論、分析ツールを学ぶことで理解力は飛躍的に向上します。

継続サポート

大半の修了生が、仕事をしながら通学するのは並大抵なことではなかったが、それ以上の成果を得ることができたと話しています。人生観が変わったという人もいます。修了式はいつも達成感と今後の期待で満ち溢れます。しかし、この激動の世の中、修了後も学び続けなければすぐに時代から取り残されるのも事実です。当研究科のモットーは「継続サポート」です。修了した後も研究や学習を継続できるように、聴講生制度を設け研究フォーラムといった組織を運営しています。この組織は一種の同窓会でもあり、修了生と在学生、教職員の交流の場になっています。恒例のクリスマス会やビアパーティでは生涯の友との楽しい会話が弾んでいます。