イノベーション実現指向 MOTプログラムの開発 関西学院大学専門職大学院 経営戦略研究科MOTプロジェクト  協力)社会連携センター
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バンドー化学(株)では技術者として入社し、依頼製品開発に二十数年携わってきましたが、現在は経営企画部に所属し、技術に関する経営企画の業務を行っております。それまでは技術に関することしか頭になく、経営のことにはあまり関心がなかったのですが、今日本の製造業が直面している技術経営(MOT)の課題は山積みと言われているように、当社もその例外ではありません。お客様に満足のいく新しい製品を提供し続けていかなければならないのですが、これがなかなか思うようにはいかないのです。そこで経営のことを知ろう、特にMOTを学び、製品開発活動において「魔の川」とか「死の谷」「ダーウィンの海」と呼ばれる壁を如何に乗り越えていくか、その解を求めたいと思ったのです。
授業では、先生の的確なご指導の下、本当に理論がよく解り自分の経験を踏まえて考えるのが愉しく、技術の経営というものがだんだん理解でき、目のウロコがとれるような日々を過ごしています。授業(レポート等)と仕事の両立は苦しいけれども、現在は愉しく学んでいることの方が打ち勝っています。
 私と同じように、技術の経営で悩んでいる方は数多くいると思います。何か意図をもって学べば、必ずその答えは返ってくると思いますし、愉しく考えながら学べると思います。
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私は現在入社10年目となりマネジメント業務に携わり、人と人、技術と技術を結びつけ、事業を生み出すイノベーターであると自負しております。ここ数年、自社が競争優位になるための解を見つけるためにずっと迷走しておりました。IBA新規開設記念連続セミナーで、玉田俊平太助教授による「破壊的イノベーションの脅威とマネジメント」を聴講し、求めていた解は「これだ!」と思いました・・・。
IBAのテクノロジー・マネジメントの特徴は、3つ挙げられます。イノベーションがプログラムの中枢として機能しており、イノベーション・マネジメントについて体系的に学ぶことができるということ。教授とスチューデント・ボディによる知識創造を重視したクラス運営であるということ。そして、学会などの最新情報がすぐにアップデートされることです。
MOTで学んだ内容は、自社用にアレンジして社員教育に取り入れています。メンバーのモチベーション向上がその効果として特筆できます。私はこのコースの授業に参加して、知識がインスパイヤされる経験をいたしました。今では、開設記念セミナーに参加し入学を決断したことが間違っていなかったと胸を張って言うことができます。
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「医療現場のニーズを汲み取った製品開発をするためにはどうすればよいか」、これが私の研究したいテーマです。そのための自社にとっての最適のアプローチとは何か。組織の効率性、意思決定のシステム、マーケティング・・・。そんな時先生方から薦めていただいたのが、テクノロジー・マネジメントでした。
私は薬学部出身で、製薬メーカーで学術を担当し、その後新製品の上市に向けての戦略企画立案及び推進の業務を担当、現在では研究開発全体の企画に携わっています。このような経験を通じ、製薬企業のような研究開発志向の知識集約型産業では、技術を十分に理解し、それをどのようにして経営に結びつけるかが、企業の競争力、価値創造の源泉だと考えるようになりました。
私にとってのMOTの魅力は、「技術・市場・組織、これらの変化を統合的にマネジメントすることを学ぶことができる」ことにあるのです。授業では、豊富なイノベーションの事例、戦略策定のためのフレームワーク、製品開発マネジメントの困難さなど、製品開発に直結する貴重な内容を学ぶことができます。
製品・サービスの開発に関わる全ての皆様に、MOTの受講をお薦めしたいと思います。
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私は家電メーカーに入社後、携帯電話端末に使用される通信デバイスの設計開発に従事しています。現在、携帯電話端末などのモバイル機器の新製品は、高性能を実現しながら市場への投入スピードが非常に早く、これに連動して通信デバイスも、早期に更なる高性能化を実現することが望まれています。従来のデバイス設計開発は、技術者個人がそれぞれ所有する「経験知」で対応することが可能でした。しかし、高性能なデバイスを早期に開発していくには、この「経験知」頼みでは効率が悪く、特に、複雑かつ不確実な市場環境で生き残るには、技術者自身が自社のコアコンピタンスを有効に利用した新製品を市場へ展開する能力や、将来を見据えた技術戦略を描ける能力がますます必要になってきます。 
関学での講義で学んだ、テクノロジーマネージメントの一部である「漸進的なイノベーション」は、まさしく上記の必要な能力を早期に取得するプロセスとして効率的であると再認識できました。また同時に、今後もこのイノベーション活動を通じて設計開発を強化することが、結果として企業価値を高めることができると考えています。
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製薬企業の研究開発部門に勤めています。医薬品研究によって創成された医薬品のタネ(Seeds)を、実地医療(Needs)に近いところで効果と安全性を確かめ、一刻も早く患者さんが「新薬」を使えるようにする開発業務に携わっています。医薬品の場合、とくに研究開発の成功は将来の競争優位の源泉に直結しているため、この段階でのイノベーションをマネージすることの意義深さがあります。
私はテクノロジーマネジメントの講義に出てきたイノベーションの根底に存在するプロセス、すなわち、(1)スキャニング、(2)戦略立案、(3)リソース調達、(4)実行、(5)学習と再イノベーションの5つの段階を意識して担当業務に取組むようにしています。今後の医薬品業界はゲノム創薬のような科学技術の著しい進歩の波の中で、企業という船を操っていく必要があり、とくにスキャニングの段階で最新の情報(規制や法律)を取り入れ、市場の変化の洞察や利用できる技術の進歩に敏感であることは重要なことです。つまりイノベーションの種はどこかに隠れており、その機会を見出すアンテナを磨くことが必要だと考えており、同僚・部下にもその重要性を説いています。
学んでいくうちに分かったことですが、テクノロジー・マネジメントの守備範囲は、実はかなり広いのです。MOTは技術開発に軸足が置かれていますが、究極的には企業経営そのものを戦略的な思考・構想で効率的にマネージすることです。その意味ではまだまだ学んだことの数%しか活用できておらず、さらに深めて勉強してゆきたいと考えています。
またこの講義に付随して、玉田先生から書籍や学術雑誌の読み方についても指導があり、書かれている文書を鵜呑みにせず、その背景や裏側を推察してみるとか、どのようなエビデンスに基づいて書かれているかを考えながら読みこなすことで、自分の論理力や洞察力を鍛えるのに役立っています。
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私はグローバルに事業を展開する機械部品メーカの経営企画部に所属し、グループ全体の経営企画業務を遂行しつつ、製造子会社3社の取締役を兼務しています。業務上入手した報告書や、指標と、実際の製造現場での行動観察、関係者との会話から得る情報など、断片的情報を注意深く観察し、そこから重要なシグナルを読み取って、組織の競争力や効率性向上を阻む“固有の行動パターン=ルーティン”を把握するよう日々努めています。
このルーティンを把握するのにテクノロジーマネジメントの考え方が役に立っています。私にとってのテクノロジーマネジメントとは、イノベーティブな組織を構築するための効果的なルーティンを探求し、そこで働く人材がその力を十分に発揮できる環境をうまく構築する企業家的な方向付けを徹底することです。テクノロジーマネジメントの学習を通じて、ルーティンの把握の仕方を学び、共通の観察結果を人と議論して、自らの認識の精度を高め、イノベーティブな組織を構築していきたいと考えています。
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本プログラムは経済産業省による「技術経営人材育成プログラム導入促進事業」の支援を受けています。
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