イノベーション実現指向 MOTプログラムの開発 関西学院大学専門職大学院 経営戦略研究科MOTプロジェクト  協力)社会連携センター
MOTとは
MOTプログラム
プログラム開発概要
事例研究
プログラム受講生
シンポジウム
IBATOP
事例研究
今回のMOTプログラムで開発した4つのケース教材について
 
1.テクノロジー・マネジメント 製品開発事例研究 3.アントレプレナーシップ 4.マーケティング戦略
 
 
玩具銃の販売から社会貢献を目指した新製品開発へ
株式会社シェリフ 防犯用カラーボール発射装置「マークペット」
 
東大阪市に研究開発拠点を有する株式会社シェリフは、1982年に玩具銃販売の個人商店として発足した。その後、事業領域を玩具銃の企画・設計・製造に拡げ、業績的にはおおむね好調であった。しかし、玩具銃を使った事故や犯罪が起きた際にはメーカーも非難されてしまうため、販売促進と反社会的イメージとでジレンマの状態であった。
1999年頃、同社の大西社長は、知り合いの警察官から「銀行やコンビニに防犯対策として普及しているカラーボールは、素人が手で投げてもなかなか命中しない」という話を耳にした。そこから、自社のコア・コンピタンスである球体を正確に遠くまで飛ばす技術を使ってカラーボールの発射装置を開発し、社会に貢献できないかというアイディアが生まれた。
だが、同社は従業員数6名の小企業である。開発資金はない、人材も不足している。そこで、2000年度中小企業創造活動促進法の認定を受け、大阪府より技術向上奨励費補助金を受けて一号機を開発した。完成した一号機は、直径35ミリのカラーボールを発射するものであったが、重さ8キロ、長さ80センチとバズーカ砲のような大きさであり、販売には至らなかった。
その後、娯楽の多様化によって1200億円規模だった市場が300億円ほどに縮小するとともに、大手企業が特許攻勢をかけてくるなど、新製品開発が急務となってきた。社長の大西は、来る日も来る日も考え続け、社員が買ってきた球状のチューインガムから、マーカーボールを小さくするというアイディアを思いつく。そして、製薬企業を口説き落とし、試行錯誤を経て、小型で環境影響もない素材によるマークボールの開発に成功する。こうして出来た2号機は、サイズこそ小さくなり、実用的な性能は持っていたが、金属削りだしの、警棒のようなデザインで、営業に回った銀行やコンビニからは、総スカンだった。
同社はその後もねばり強く開発を続け、異業種交流会VAWの女性会長からアドバイスを得たデザイン上の工夫、大阪府立産業総合研究所との産学連携による安全性データの整備などにより、最初の開発から5年後、ついに重さ650グラム、長さ18センチと小型・軽量で、曲面によって構成された優美なデザインを持ち、初心者が10メートル離れたところから発射しても9割以上の命中率を持つ防犯用カラーボール発射装置「マークペット」の開発に成功した。
現在銀行や警察、道路公団、教育委員会、コンビニエンスストアなどで導入が相次いでいるという。
Pagetop
本プログラムは経済産業省による「技術経営人材育成プログラム導入促進事業」の支援を受けています。