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企業家コラム
VOL7.ロック・フィールド(株)本社探訪
外装

 2006年12月1日、神戸市東灘区の埋め立て地の工場街にある、ロック・フィールド本社工場を取材訪問した。元百貨店の物流拠点だったという倉庫を、安藤忠雄氏の設計により改造した建物は、食品工場とは思えないウルトラモダーンな印象を受けた。


外装

 本社の受付は長いスロープを歩いて上りつめた最上階部分にある変わった建物である。来訪者がすぐに入り口に到達するのではなく、歩いている間に、この会社はどういう所だろうか、と考える時間を来訪者につくる狙いとのことである。スロープを歩きながら、まず目についたのが、広い庭を持つ託児所。


外装

 その豪華さと贅沢さは、託児所の域を越えており、ちょっとした公園や、幼稚園をも凌ぐ。しかも、中にはたった6人の子供が寝ているだけ。従業員の子供や家族を大切にする企業である、という話は聞いていたのだが、ここまでの素晴らしい施設を持っているとは予想していなかった。当然採算はとれないだろうし、費用対効果からして一般の企業ならここまでできないが、何か社長に子供に対する特別な思いはあるのだろうか。


内装

 本日は社長室スタッフとの事前打ち合わせだけの予定であったが、突然岩田社長が、アップルコンピュータのスティーブ・ジョブズばりの真っ黒なファッションで登場。カリスマ経営者としての風格充分。コムサデモードで売っていそうな真っ黒のファッションは、無機質なモノトーンの建物によくマッチしており、年齢を感じさせないお洒落な雰囲気。


 経営者っぽくないし、かといって料理人、職人っぽい感じの人でもない不思議な第一印象。岩田社長は終始にこやか。挨拶の後、苦労して育った少年時代から、シェフを経て創業に至ったきっかけや、経営の苦労話など、興味深い話を色々伺う事ができた。


内装

 それから、岩田社長は応接室の横に設置されたテストキッチンに入って行き、料理人と談笑しながら、試作品の揚げ物をつまんでいる。とってもおいしそう。普通、こういうところにカリスマオーナー社長が入って行くと、従業員一同は緊張して場が凍り付いたりするが、そういう感じでもなく、日常的な感じでみんな普通に手を休める事もなく、楽しそうに社長と話をしながら仕事をしていたのが印象に残った。そこに岩田社長の経営の本質があるのではとも感じた。


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