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オリックスグループ CEO 宮内義彦氏

ライフヒストリー

オリックスグループ CEO 宮内義彦氏 1964年、日綿実業・三和銀行を中心とした3商社・5銀行が出資してリース専業のオリエント・リース株式会社(当時)が設立された。日本においてはまだリースとは海のものとも山のものとも知れないという中で、わずか13人の出向者から成る小さな企業での出発だった。それから約半世紀が過ぎ、その会社が今では連結会社187社を誇る日本を代表する多角的金融サービス会社に成長した。
 しかしながら、その過程を振り返ると、順風満帆とは程遠い苦難の連続であった。親会社依存型営業から顧客との直接取引への移行、銀行借入以外の資金調達ルートの開拓、新規事業における競合相手の相次ぐ出現等、次から次へと出てくる難題や規制の壁が前途に立ちふさがった。そういった問題にもオリックスは妥協や諦めでなく、「顧客本位」「独立独歩の精神」「チームワーク」で果敢に立ち向かい、今日の成功を勝ち取った。そして、常にその中心にいたのが宮内義彦氏であったと言っても過言ではないだろう。
 宮内氏は1935年に神戸市に生まれ関西学院大学に進んだ後、当時はまだ珍しかったMBAを米国で取得した。帰国後に入社した日綿実業から出向でオリエント・リース設立に参加、すぐにUSリーシング社(米国)でリース業のノウハウを学び事業化の基礎を築いた。1980年の社長就任以来、クレジット・信託・不動産・生命保険等への多角化と海外進出を積極的に進め、今では国内1,193、海外266の拠点を数えるまでになった。
 一方、昔ながらの日本的経営とは一線を画した企業統治に対する造詣や規制改革への強い意気込みなどの立居振る舞いは一見華々しく見えるが、本人は自らを臆病な人間であり、常に危機感を持っていると言ってはばからない。モットーは石橋をたたいて、「渡る」こと。発想は大胆で革新的、しかし行動は慎重で自らの目でとことんリスクを見極める。他人は無論、国家さえも絶対でないとする自立心は、10歳で迎えた終戦時の強烈な体験や学生時代のキリスト教の教えが影響しているという。  
 
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