連携取組みの概要

関西学院大学専門職大学院 経営戦略研究科
戦略的大学連携支援プログラム担当
特任教授
泉 秀明
関西学院大学の取組み

関西学院大学大学院経営戦略研究科は、企業経営戦略コースに加え、英語でMBAを取得する国際経営コースを運営しています。国際経営コースでは、全ての講義を英語で行っており、日本語を母語とする学生と英語を母語、もしくは主要言語としている2種類の学生が学んでいます。その特性を生かした今回のプロジェクトの取組み成果は、以下の通りです。

1. 国際経営コースの学生に、日本語と英語の教材を使う実証実験を行うことによって、使用言語による講義内容の理解度の相違を検証しました。同コースで英語によるビジネス教育を受けている日本人学生が、英語能力の向上に加えて講義内容を十分に理解できているのか、日本語で学習する場合と比べてその成果に違いがあるのかどうかを、把握・検討することができました。今後は、その理解力の差を分析することによって、教育方法の改善を図って行きます。
2. 海外著名ビジネススクールの訪問調査や教授招聘を通じて、世界水準の教材、教育方法、教育内容を把握し、本学教員の能力向上を図るとともに、学生たちにグローバル化に対応した授業内容の提供を試みることが出来ました。今後は、このプロジェクトで作成された英語教材の改善を図り、海外のビジネススクール、特にアジアのビジネススクールで利用することを目指します。
3. 3大学が共有する教育資源を有効活用して、日本企業、グローバル企業のものづくり、経営者論、経営戦略論等に関する課題を、セミナー形式で学生に提供することにより、企業ニーズに即した教育プログラムを実施してきました。今後は、インターンシップ先の企業等から、マネジメント課題等に関して発展的な観点で評価をして頂きながら、内容を充実化させて行きます。
4. アジアへの進出を図る日系企業のマネジメント人材育成(日本人スタッフ、ローカルスタッフ共々)を、アジアのビジネススクールと連携しながら実施して行くことを意図して、アジアの幾つかの大学のビジネススクールと戦略的連携を実現しました。今後は、日系企業への更なるヒアリングとアジアの大学と具体的な教育方法に関する議論を進めて行きます。
3年間の活動実績
海外ビジネススクール教員の招聘
シンポジウム・セミナーの開催
海外ビジネスクールの現地調査
英語翻訳教材の開発
企業ニーズヒアリングの実施
海外への学生派遣
取組校との連携授業の実施
ケースに関する実証授業の実施
ABEST21国際会議への出席
各種ワークショップ、シンポジウムへの参加・講演