トップ
プロジェクト概要
企業家ライブラリー
企業家コラム
プロジェクト実施体制
プロジェクト活用科目
シンポジウムレーポト1
シンポジウムレーポト2
ケース・ダウンロード
 
シンポジウムレポート2


公演1


 私が最近気に入らないのは「1円株式会社」です。株式会社には資本と経営と労働の機能があって、その3つの役割がうまくバランスを取った時に最高の会社になります。我々の時代は株式の上場に平均22〜23年かかり、私はラッキーもあって比較的早く17年目に上場しました。それが今では株式を数年で上場できるとか、バブル期の土地相場や昨今のサブプライムローンなどマネーゲームばかりをしていて、これでは日本は滅びてしまいます。第一次産業、第二次産業がしっかり頑張ることによって国は成り立ちます。企業家にとっての必要条件はスキル、パッション、アクションです。そして、市場・マーケットがあるかなどが十分条件であり、その結果、しっかりした流通があるか、税金が払えるか、利益を継続して出しているか、これらが全部揃ってはじめて企業と言えます。1円の資本金で会社を作っても、これは株式会社とは言えません。
 私は20歳からベンチャーをやりましたが、もともと理系で経営のことはよくわかりません。そこで色々なコンサルタントとか講演会を聞いてやってみたが、全部うまいこといかへん。だから、『人の話なんか聞くな!』という本を出しました。要するに市場は自分の目で直接に見てこんといかん、人は頼りにならんということです。
 人間は「ええかげん」というか、ものすごくフレキシビリティがあります。どんな状況になっても対応できるし、人間の欲望は底知れず。人間には食欲、性欲、物欲、名誉欲、征服欲の五欲があり、欲と倫理のバランスの中で生きているわけです。しかしこれは神が人間に与えた最大の試練と思います。動物は腹一杯になったらええから、ストレスがないけど、人間はそうはいきません。
 この年になって思いますが、自分が一生懸命働いて得たお金の中から最低必要限あればそれでよい。後は社会還元する。自分で汗して付加価値を得て、そして初めて自分のものにした時に、お金は本当に有効に使えます。ですから、ベンチャー精神を持ってチャレンジすることが非常に大切です。毎日の人生をいかにおもしろおかしく過ごすか、有意義に過ごすかと。男女に関わらず何か社会に貢献し、自分も満足したいと言うことがあれば、ベンチャービジネスというのも選択肢のひとつです。しかし、ベンチャーをしなくても、どんな職場・立場にあろうと、今までと違う新しい考え方、自ら発想した新しい考え方で人生を送ると言うことに、本当の意味の「おもしろおかしく」があるのではないでしょうか。

▲上へ戻る
PREV NEXT